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【『過去現在絵因果経』 断簡 (松永本) The Illustrated Sutra of Past and Present Karma (Kako genzai inga kyō emaki)】鎌倉時代
- 2023/9/18
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「過去現在絵因果経」(かこげんざいえいんがきょう)は、鎌倉時代に書かれた仏教の経典で、因果応報(ある行為の結果としての因果関係)に関する教えを含んでいます。この経典は、仏教の教えを視覚的に理解しやすくするために、絵画や図解とともに伝えられました。特に日本では、絵巻物の形式で「過去現在絵因果経」が制作され、広く普及しました。
「過去現在絵因果経」は、個々の行動が因果律に従ってどのように影響を及ぼすかを示す絵画やイラストを含んでおり、それによって仏教の教えをわかりやすく伝えようとしました。松永本というのは、この経典の特定の写本や断簡のことを指すかもしれません。
この経典は、仏教の教義や宗教的な考え方を視覚的に表現する手段として、当時の日本で非常に重要であり、仏教の信仰と教育に貢献しました。また、絵巻物としての形式は、日本の絵画や美術の伝統にも影響を与えました。
高度に中国的な要素を持つ人物が、穏やかな起伏のある丘と木々が広がる風景に描かれ、控えめな色調が使われています。図の下には、美しい標準的な書体(楷書)で経典が記されています。この書かれた文は、シッダールタ王子(歴史的な仏陀)が宮殿を離れ、叔父の住むガヤ山に向かい、6年間の苦行を行った出来事を説明しています。王は大臣を派遣して息子の行動を報告させ、彼に1,000台分の日用品を持参させ、彼を常に見守るように命じました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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