【ストッパー付き角型ボトル(一対のうちの一つ) Square bottle with stopper (one of a pair)】江戸時代‐肥前焼‐伊万里風
「ストッパー付きの角型ボトル」は、江戸時代に輸出市場向けに製作された日本の陶磁器で、具体的には肥前焼(Hizen ware)のうちの伊万里風(Imari type)に分類されます。以下は、この陶磁器についての詳細です:
- 材質: この角型ボトルは硬質磁器(hard-paste porcelain)で作られており、青花(underglaze blue)と釉薬上彩(overglaze enamel)と金箔(gilding)の装飾が施されています。硬質磁器は高品質な陶磁器で、薄くて透明な釉薬を持ち、美しい仕上げが特徴です。
- 輸出市場向け: このボトルは、外国向けに製作され、特に17世紀末から18世紀初めにかけて、ヨーロッパや他の地域に輸出されました。日本の陶磁器はこの時期にヨーロッパで非常に人気があり、貴族や王室のコレクションにも取り入れられました。
- 伊万里風(Imari type): 伊万里風の陶磁器は、鮮やかな色使い、大胆な模様、金箔の装飾で知られており、ヨーロッパ市場で非常に受け入れられました。青花という従来の装飾スタイルから一新され、派手な色合いと華やかなデザインが特徴です。
この「ストッパー付きの角型ボトル」は、江戸時代の日本の陶磁器の美しさと技術の一例であり、その装飾やスタイルは国際的に高く評価されました。外国のコレクターや美術愛好家にとって、日本の伊万里風の陶磁器は貴重なコレクションアイテムでした。
17世紀末から18世紀初めにかけて、輸出向けに作られた日本の磁器は、貴族や王室の顧客から熱望され、彼らの立派な邸宅や宮殿を飾るために広く使用されました。この期間においては、中国の磁器がヨーロッパとイギリスにより多く輸出されていましたが、日本の磁器はその大胆な模様と豊かな色彩の装飾により高く評価されました。このような作品の人気により、ヨーロッパのアジア磁器への好みが変わり、青と白の装飾で一般的だった輸入磁器に比べて、より鮮やかな色調が好まれるようになりました。
「Daphne Rankin Oriental Antiques、ロンドン、1996年1月18日まで所有。Pooleさんに売却。」;「Jane Hardesty Poole、ニューヨーク、1996年から所有。」
画像出所:メトロポリタン美術館
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