この巻物は、室町時代に制作されたもので、釈迦牟尼（Prince Shakyamuni）が人間の苦しみを体験した後、宮殿生活を捨てる場面を描写しています。右下には、釈迦牟尼の父であるシュッダーダナ王（King Shuddhodana）が、王子を留まらせようとして女性たちに踊りや楽器を演奏させる場面が描かれています。しかし、この巻物には解釈が難しい部分も含まれています。
宮殿の周囲の状況から判断すると、宮殿内にいる二人の女性は釈迦牟尼の妻であるヤショダラ（Yashodara）と彼女の侍女である可能性が高いです。その場合、昇っていく仏陀の像は、釈迦牟尼が宮殿を離れ、悟りを求めるために出家する瞬間を象徴している可能性があります。
この巻物は、釈迦牟尼の生涯における重要な瞬間を描いており、仏教の教義や伝説に基づいて制作されました。釈迦牟尼はこの後、苦悩と解脱についての教えを広め、仏教の創始者となりました。この巻物は、室町時代の芸術と宗教の融合を示す重要な作品であり、当時の美的価値と文化的な背景を反映しています。
画像出所：メトロポリタン美術館
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