【蘭亭曲水図屏風 秋社図屏風 Orchid Pavilion Gathering; Autumn Harvest Festival】江戸時代-池大雅筆
「蘭亭曲水図屏風」と「秋社図屏風」は、日本の著名な文人画家である池大雅によって描かれた作品の一対の屏風です。
「蘭亭曲水図屏風」は、右側の屏風に描かれた作品で、中国の蘭亭詩会と呼ばれる詩会の風景が描かれています。この詩会は、詩人たちが蘭亭と呼ばれる庭園で詩を詠んだという伝説的な出来事を描写しています。池大雅はこの情景を繊細な筆致で描き、風流な雰囲気を表現しています。
「秋社図屏風」は、左側の屏風に描かれた作品で、秋の収穫祭の様子が描かれています。豊かな収穫の風景や、祭りの賑わい、桑の葉が長い影を落とす風景が描かれています。
これらの屏風は、池大雅の特徴的な筆致と文人画家としての感性を反映しています。彼の作品は、中国の詩や風景を日本の文脈で表現したものであり、日本の美的価値観と中国の文化の交わりを感じさせるものです。池大雅は、江戸時代の画家でありながら、その作品は中国の古典や詩に敬意を払いつつ、日本の美術の新しい方向性を示すものとされています。
日本を代表する文人画家である池大雅によるこの一対の屏風は、2つの中国のテーマを描いています。右の屏風には蘭亭集(蘭亭詩会)が描かれ、左の屏風には秋の収穫祭が描かれています。唐代の詩人王嘉(851年生まれ)に帰される詩が、池大雅自身の書道で上部に書かれています。
大夫山下稻粱肥,
豚囗養鶏戸自開。
秋來節畢暮春陰,
家家醉來同扶醉。
この詩は、大夫山のふもとで、稲と麦が豊かに実っている様子や、豚や鶏が飼育されている様子、秋祭りが終わり、夕方に桑の葉が長い影を投げる様子、酔っ払った人々が家に帰る様子などを描写しています。
この詩は、池大雅の書と絵が一体となって表現された作品であり、中国の古詩や風景が日本の文人画家によって美しく描かれたものです。Stephen D. Alleeによる英訳を元にした内容となっています。
画像出所:Ike Taiga (Japanese, 1723–1776)
Orchid Pavilion Gathering; Autumn Landscape, ca. 1763
Japan, Edo period (1615–1868)
Pair of six-panel folding screens; ink and color on paper; Image (each): 63 1/4 in. × 11 ft. 8 3/16 in. (160.7 × 356 cm) Overall with mounting: 69 9/16 in. × 12 ft. 2 7/16 in. (176.7 × 372 cm)
The Metropolitan Museum of Art, New York, Mary Griggs Burke Collection, Gift of the Mary and Jackson Burke Foundation, 2015 (2015.300.163.1, .2)
http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/53456
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