「清乾隆 松石綠料玻璃瓶」とは、中国の清朝の乾隆帝(在位:1735年から1796年)の時代に作られた、松石綠(または「翠玉石」とも呼ばれる)という緑色の石を模倣して作られたガラス製の瓶を指すのだと思われます。
松石綠は、中国の美術や工芸品において重要な石材とされてきました。この石は深い緑色を持ち、玉石のような美しい輝きがあります。古代から中国の宮廷や貴族の間で特に愛され、装飾品や彫刻、玉璧(玉で作られた輪郭を持つ平らな形状の装飾品)などに使用されました。
「松石綠料玻璃瓶」とは、この松石綠の美しさと質感を模倣して作られた料理ガラス製の瓶を指します。乾隆帝の時代は、ガラス工芸が発展し、様々な技術やデザインが用いられて高品質な作品が制作されました。
この瓶は、松石綠の色調や模様を再現し、それをガラスの素材に織り交ぜた結果、独特の美しい風合いを持つ作品となります。これは、当時のガラス工芸の技術と芸術性を示すものとして、現代の美術愛好家や収集家にとっても興味深い存在です。
このような清乾隆時代の松石綠料玻璃瓶は、その美しさと希少性から高価で取引されることもあり、中国の美術史や工芸史の一端を伝える重要な文化遺産とされています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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