【如来像頭部】中国・ホータン|3~4世紀|銅造鍍金-常設展-東京国立博物館-東洋館

【如来像頭部】中国・ホータン|3~4世紀|銅造鍍金-常設展-東京国立博物館-東洋館

首の底面は塞がっており、胴部とは別々に鋳造されていたことがわかります。口髭、見開いた目など、ガンダーラ・スワート地方の石彫像からの影響が顕著です。分厚い鍍金が部分的に残っています。西域における青銅製仏像彫刻の最古の遺例として大変貴重な作品です。

中国のホータン(Hotan)は、古代においてシルクロードの重要なオアシス都市でした。3世紀から4世紀にかけて、この地域では仏教美術が繁栄し、銅造鍍金の「如来像頭部」が制作されました。

「如来」とは、仏教において「仏陀」とも呼ばれる覚者のことを指し、歴代の仏陀を含みます。彼らは悟りを開き、全ての生きとし生けるものを救済する存在とされています。

「如来像頭部」は、仏陀の頭部を銅で鋳造し、その表面に金を鍍金した彫刻です。鍍金は金箔を付着させる技法であり、このような手法により、仏陀の頭部に輝きと高貴さが与えられました。

これらの像は、一般的に優雅で穏やかな表情を持ち、知識と慈悲を象徴する特徴が彫刻されています。銅造鍍金の技術は、当時の工芸品や仏教美術の中で非常に高度なものであり、職人たちは精緻な作品を制作するために専心しました。

ホータンのような地域は、シルクロードの交易によって異なる文化と芸術が交わる場所であり、仏教美術もそれらの影響を受けながら独自の発展を遂げました。

これらの「如来像頭部」は、現在では博物館や考古学的な遺跡で展示されており、仏教美術や古代の文化に興味を持つ人々によって高く評価されています。

【如来像頭部】中国・ホータン|3~4世紀|銅造鍍金-常設展-東京国立博物館-東洋館
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