【シタールを楽しむ2人の女】インド-ムルシダーバード派|18世紀後半|紙に水彩、金彩-常設展-東京国立博物館-東洋館

【シタールを楽しむ2人の女】インド-ムルシダーバード派|18世紀後半|紙に水彩、金彩-常設展-東京国立博物館-東洋館

ムルシダーバードは、インド東部の西ベンガル州中央部に位置する都市です。この地はかつてムガル帝国のベンガル地方長官が管轄したことから、ベンガル地方の中心地として繁栄し、細密画も独自のスタイルが展開しました。インドの伝統楽器を楽しむ女性たちの姿が活き活きと描かれています。

【シタールを楽しむ2人の女】インド-ムルシダーバード派|18世紀後半|紙に水彩、金彩-常設展-東京国立博物館-東洋館
【シタールを楽しむ2人の女】インド-ムルシダーバード派|18世紀後半|紙に水彩、金彩-常設展-東京国立博物館-東洋館

インドのムルシダーバード派は、18世紀後半に栄えた美術のスタイルで、デカン高原の都市ムルシダーバード(現在のインドのハイデラバード)で発展しました。この派閥は、ムガル帝国の支配下にあったデカン地域の宮廷によって支持され、宮廷の美術として栄えました。ムルシダーバード派の絵画は、精緻な技術と洗練されたスタイルが特徴で、主に紙に水彩絵具と金彩を用いて描かれます。

「シタールを楽しむ2人の女」は、ムルシダーバード派の細密画の一つで、紙に水彩絵具と金彩を用いて描かれた絵画です。この絵画では、2人の女性がシタールという伝統的な弦楽器を演奏して楽しんでいる様子が描写されています。背景には宮廷や風景が美しく描かれ、女性たちの装飾や服装も緻密に描かれています。

ムルシダーバード派の絵画は、宮廷の贅沢な生活や娯楽を描写した作品が多くあります。特に、美しい女性たちが宮廷の中で芸術や音楽を楽しむ姿がよく取り上げられました。この絵画においても、女性たちがシタールの音楽にふける姿が、宮廷の芸術と文化を象徴していると考えられます。

ムルシダーバード派の細密画は、その美しい色彩と繊細な描写によって称賛され、現代でも美術愛好家やコレクターに人気があります。これらの作品は、美術館やプライベートなコレクションで見られることがあり、インドの芸術と文化の豊かな遺産を伝えるものとして大切にされています。

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