【青磁双耳瓶】ミャンマー－15~16世紀－陶磁器－常設展－東京国立博物館

ミャンマー（ビルマ）の15〜16世紀には、陶磁器の製造が盛んで、青磁双耳瓶として知られる美しい作品が作られました。これらの青磁双耳瓶は、中国の青磁（せいじ）技術の影響を受けており、ミャンマーの芸術的な要素と融合させて独自のスタイルが生まれています。

青磁双耳瓶は、その名の通り、瓶の上部に両側に耳のような取っ手がついている特徴的な形状をしています。青磁は、酸化鉄を含んだ釉薬によって表面が青緑色に焼かれた陶磁器の一種で、古くから中国で製造された名産品です。ミャンマーでは、この青磁技術が導入され、現地の陶工たちによって製作されました。

これらの青磁双耳瓶は、美しい青磁の釉薬に覆われ、装飾は繊細で洗練されたものが施されています。特に、装飾的な文様や模様は、ミャンマーの文化や宗教の要素が取り入れられていることがあります。これらの作品は、ミャンマーの芸術家たちが、中国の青磁の技術を独自の芸術表現と融合させて創造したものであり、ミャンマーの陶磁器文化の重要な一部となっています。

15〜16世紀の青磁双耳瓶は、主に王室や高位の貴族の間で贈り物や贅沢品として使用されていました。これらの作品は、その美しさと独特のスタイルによって高く評価され、高級な陶磁器として重宝されました。

現在、これらの青磁双耳瓶は、美術館や博物館で展示され、ミャンマーの豊かな陶磁器の歴史と文化を伝える重要な遺産として保存されています。