【粉青鉄絵魚文瓶】朝鮮時代－15~16世紀－常設展－東京国立博物館

刷毛を用いて白化粧を施し、鉄絵で文様を描いており、韓国忠清南道の鶏龍山の東側に位置する公州鶴峯里の典型作。俗に「鶏龍山」と呼ばれる人気のやきものです。ユーモラスな絵付けで、昭和56年(1971)に寄贈された小倉コレクションを代表する優品です。

朝鮮時代15〜16世紀の粉青鉄絵魚文瓶は、朝鮮半島で作られた陶磁器の一種です。この瓶は、粉青釉薬を用いて焼成され、鉄絵技法を使って魚の文様が描かれています。

粉青釉薬は、淡い青緑色の釉薬であり、その色合いがこの瓶に特徴的な魅力を与えています。鉄絵技法は、鉄の酸化物を絵の具として使い、絵付けを行う技法です。この技法によって、瓶の表面に魚の細部まで緻密に描かれた文様が浮かび上がります。

粉青鉄絵魚文瓶は、瓶の形状が特徴的であり、細長くシルエットの美しいデザインとなっています。瓶の上部には口があり、液体や物品を入れるための開口部となっています。

15〜16世紀の粉青鉄絵魚文瓶は、優れた技術と芸術的な才能を持つ陶工によって作られました。鉄絵技法の絵付けは非常に繊細で精巧であり、魚の描写はリアルかつ緻密です。また、瓶の形状や釉薬の塗布にも細部までこだわりが見られます。

現代においても、15〜16世紀の粉青鉄絵魚文瓶は、美術品コレクターや博物館などで高く評価されています。その美しい装飾と職人の技術は、朝鮮時代の陶磁器の傑作の一つとして、多くの人々に鑑賞されています。これらの瓶は、当時の朝鮮の美意識や文化を伝える貴重な遺産として、注目されています。

【粉青鉄絵魚文瓶】朝鮮時代－15~16世紀－常設展－東京国立博物館－東洋館