禅定に入る仏陀(釈尊)を降り続く雨から守るために、蛇神ナーガがとぐろを巻いた体を台座に、7つの頭をさしかけて守る様子をあらわした像です。カンボジアでは水を司る神であるナーガに対する信仰が篤く、仏教と結びついてこの形の像が多数造られました。
アンコール・トム(Angkor Thom)は、カンボジアのシェムリアップ省にあるアンコール遺跡の一部であり、12世紀から13世紀にかけて建設されたアンコール時代の都市です。テラスNo.61は、アンコール・トムの東南部に位置し、アンコール遺跡の中でも重要な場所の一つです。
テラスNo.61にある仏陀坐像は、ナーガ(龍)の上に座っている仏陀(仏陀坐像)を指します。ナーガは、ヒンドゥー教や仏教の伝統において神聖な存在であり、しばしば神殿や聖域の建築物に彫刻や彫像として表現されます。アンコール時代の建築物には、ナーガの上に座る仏陀坐像が多く見られます。
これらの仏陀坐像は、アンコール遺跡の中でも特に美しく、芸術的な価値が高いとされています。仏陀は悟りを開いた姿として描かれ、穏やかな表情や仏教の教えを象徴する手のポーズ(仏陀の姿勢)などが特徴です。また、ナーガの上に座っていることによって、仏陀の神性や力強さが表現されています。
これらの仏陀坐像は、アンコール・トムの他の遺跡や仏教寺院の中にも見られます。その美しさと歴史的な重要性から、多くの観光客や研究者がアンコール・トムを訪れ、これらの仏陀坐像を鑑賞しています。
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