【金剛盤 Three-Footed Stand (Kongōban) for Buddhist Ritual Implements】鎌倉時代

【鎌倉時代 金剛盤】

鎌倉時代(1185年-1333年)の日本において、金剛盤(こんごうばん)は、密教の修行や儀式に使用される道具で、主に仏教寺院で使われました。金剛盤は、祈りや呪文を唱える際に、その声の響きをより大きく、力強くするために使われました。密教の儀式や修行においては、声の共鳴や振動を通じて神秘的な力や霊的なエネルギーを呼び起こすと信じられていました。

金剛盤は、一般的には金属製の円盤状の道具で、中央に柄があり、その柄を持って回転させることで円盤の縁に取り付けられた小さな金属の突起が振動し、音を発生させました。この音は、祈りや呪文の効果を高めるとされ、修行者や僧侶にとって重要な道具となりました。

金剛盤は、密教の実践において、声や音を通じて神秘的な世界や次元にアクセスし、霊的な成長や覚醒を促す道具として用いられました。また、声を通じて仏教の教義や宗教的なメッセージを広めるためにも使用されました。密教の儀式的な祈りや呪文のためには、金剛杵(こんごうしょ)と鈴(こんごうれい)のセットがこの青銅の台に置かれます。台の湾曲した足部のような支持部は、日本では「猫足」と呼ばれています。日本で知られている最古の金剛盤(こんごうばん)は、京都の東寺に保存されているもので、これは日本の真言宗の開祖である空海(くうかい)が9世紀に中国から持ち帰ったものとされています。

鎌倉時代には、仏教の宗派や修行者によって様々な金剛盤が使用されましたが、その中でも特に密教の修行や儀式において重要な役割を果たしました。

【鎌倉時代 金剛盤】
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【鎌倉時代 金剛盤】

画像出所:メトロポリタン美術館

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