【鎧(よろい) Armor (Yoroi)】南北朝時代‐足利将軍家

【鎧(よろい) Armor (Yoroi)】南北朝時代‐足利将軍家

南北朝時代(14世紀から15世紀初頭)の鎧は、鉄、革、漆、絹、金メッキ銅などの素材で作られ、その特徴的なデザインと工芸技術で知られています。以下は、南北朝時代の鎧についての詳細です:

  1. 材料:
  • 鎧の主要な材料は鉄であり、特に胸甲(胴鎧)や兜の部分に使用されました。鉄板は鍛造され、曲げられて鎧の形状に仕上げられました。
  • 革は鎧の裏地やストラップ、紐などに使用されました。革は耐久性があり、鎧を着る者に快適さを提供しました。
  • 漆は鎧の表面に塗られ、装飾や保護に使用されました。
  • 絹は内側の衬垂れ(ひものこ、鎧の下に着る布)や装飾に使用されました。
  • 金メッキ銅(gilt copper)は鎧の飾りや細部に使用され、豪華さを追求しました。
  1. デザイン:
  • 南北朝時代の鎧は、戦国時代の鎧に比べると比較的シンプルなデザインでした。しかし、その時代特有のデザイン要素が存在し、装飾的な金具や細部に独自の装飾が施されていました。
  • 兜(かぶと)は特に個性的で、異なる形状や飾りが多く見られました。
  1. 用途:
  • 鎧は当時の武士や兵士によって戦闘用として使用されました。南北朝時代は日本での政治的な紛争が激化しており、武士の間での戦闘が頻繁に発生しました。鎧は身を守るための重要な装備でした。

南北朝時代の鎧は、その歴史的背景や戦国時代の鎧の前身として、日本の武道文化と武士階級の生活における重要な要素でした。その美的価値と工芸技術は、現代でも高く評価されています。

この鎧は、京都近くの鞍馬寺に、足利将軍家の一人から寄進されました。江戸時代末期には、若狭国の小浜藩主であり、1752年から1756年まで京都の軍政を担当した酒井忠用(Sakai Tadamochi、1723-1775)の所有物となりました。酒井忠用はこの鎧を修復し、その絹のひもを12世紀から13世紀のスタイルの革ひもに取り替えました。この鎧の最も古い部分である兜の頭部は、鎌倉時代末期(14世紀初頭)のものです。

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画像出所:メトロポリタン美術館

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