「秋草に鹿図鐔」は、日本の刀の装飾品である鍔（つば、Sword Guard）に関する情報です。以下に詳細を説明します。

• 製作者：紫原壽良画 Murasakibara Toshiyoshi：この鍔は紫原壽良画（Murasakibara Toshiyoshi）によって作成されました。彼は1829年に生まれた日本の芸術家で、鍔の制作などの工芸に優れた技術を持っていました。彼の名前が作品に刻まれていることから、この鍔は彼の手によるものであることが確認されています。
• 材料： この鍔は、銅（copper）、銅銀合金（shibuichi）、銅金合金（shakudō）、金（gold）、銀（silver）などの高品質の材料で製作されています。これらの材料は、鍔の美しさと耐久性を高めるために使用されました。
• デザイン： 鍔のデザインは「秋草に鹿図」を描いており、これは秋の季節に草花が美しく咲き誇り、その中で鹿が描かれています。このデザインは日本の自然や季節の美しさを表現し、日本の文化における秋の象徴として捉えられています。

この「秋草に鹿図鐔」は、日本の刀の美的な要素と伝統を示す素晴らしい装飾品の一つです。鍔は刀剣の一部として、刀の美しさを引き立てるために作られ、技術と芸術が見事に組み合わさった作品として高く評価されています。

これは、美術館のコレクションにある紫原壽良（Murasakibara Toshiyoshi、1829年生まれ？）の作品の中でも最も優れたものと言えるでしょう。この刀の鍔（つば）は、中央の円形の空間には月を表し、その上に鹿と秋の草花が描かれています。この作品の図面は、蘭山常行（Ranzan Tsuneyuki）の「金属彫刻のデザイン集」（アクセッション番号36.120.699）にも掲載されており、その図面は署名とモノグラムまで忠実にコピーされています。これから、常行が直接的に壽良の作品にアクセスできた可能性が示唆されています。さらに、常行のスケッチブックには、やや異なるバリエーションのこの刀の鍔の図面が含まれており、常行が壽良の作品に基づいて独自のデザインを試していたことを示唆しています。

画像出所：メトロポリタン美術館