【塔鈴・金剛盤  Bell with Pagoda-Shaped Handle (Tōrei) and Three-Footed Stand】鎌倉時代

【塔鈴・金剛盤  Bell with Pagoda-Shaped Handle (Tōrei) and Three-Footed Stand】鎌倉時代

鎌倉時代に制作された塔鈴・金剛盤(Tōrin/Kongōban)は、仏教の宗教儀式や寺院で使用された宗教的なアーティファクトです。

  • 時代と背景: 鎌倉時代(1185年から1333年まで)は、日本の歴史の中で武士階級が台頭し、鎌倉幕府が成立して武士の支配が確立した時代です。この時代には、仏教が盛んに広まり、仏教美術も隆盛を極めました。金剛盤と呼ばれる宗教的なアイテムも制作されました。
  • 塔鈴・金剛盤: 塔鈴は、仏教儀式や法要の際に使用される鈴で、宗教的な音を鳴らすために使われました。金剛盤は、これらの塔鈴を支える台座や台として機能し、しばしば金属で装飾されました。鎌倉時代の金剛盤は、一般的に鋳造された銅合金(例えば、鎌倉青銅)に金箔が施されたものが多く見られます。
  • 形状と象徴性: 金剛盤の特徴的な形状は、宇宙や宗教的な象徴を表現しています。通常、金剛盤は円形で、その中央に塔鈴が配置されます。金剛盤の形状は、仏教宇宙観に基づいており、円形は宇宙の無限性と連続性を象徴し、金箔は神聖さと純粋性を表現します。
  • 仏教の儀式と使用: 塔鈴・金剛盤は、仏教の儀式や法要で使用され、音を鳴らすことや音楽を奏でることによって、信者や僧侶に宗教的な響きをもたらし、祈りや冥想に集中するのに役立ちました。また、金剛盤自体も仏教の象徴として崇拝されました。

鎌倉時代の塔鈴・金剛盤は、仏教美術と宗教儀式の一部として重要であり、その美しさと宗教的な意義が共存しています。これらのアイテムは、当時の仏教の信仰と実践を反映しており、日本の仏教文化の一環として評価されています。

密教の儀式で使用される鈴には、通常、五つの股(プロング)を持つ金剛杵(雷のツルベルト)の形をした取っ手が付いています。しかし、この鈴は、宇宙の五要素を表す取っ手を装備しています。地球は底部にあり、正方形です。水は球体、火はピラミッド、風は半月、そして空気は頂点に、宝石のように表現されています。

【塔鈴・金剛盤  Bell with Pagoda-Shaped Handle (Tōrei) and Three-Footed Stand】鎌倉時代
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画像出所:メトロポリタン美術館

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